特定非営利活動法人 日本視覚障がい情報普及支援協会(JAVIS)
耳で聴くWebサイトの概要
耳で聴くWebサイトは既存のWebサイトや既に作成済みの印刷物のドキュメント(Microsoft Word等)の情報を利用して、 視覚障がい者向けの音声読み上げに対応したWebサイトを作成することができます。 通常のWebサイトではスクリーンリーダーに対応していなかったり、読み上げ順序が複雑で、知りたい情報にたどり着けなかった視覚障がい者にも情報を簡単に伝えることができるようになります。
障害者差別解消の法的整備
障害者差別解消法の改正(2021年5月)
不当な差別的取り扱い | 障害者への合理的配慮 | |
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国及び地方公共団体 | 禁止 不当な差別的取扱いが禁止されます。 | 法的義務 障害者に対し、合理的配慮を行わなければなりません。 |
民間事業者 | 禁止 不当な差別的取扱いが禁止されます。 | 努力義務 から 法的義務 障害者に対し、合理的配慮を行わなければなりません。
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※2021年5月、障害者差別解消法が改正されました(令和3年法律第56号)。改正法は、公布の日(2021年6月4日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日から施行されます。
障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法の施行(2022年5月)
法律の目的
全ての障害者が、あらゆる分野の活動に参加するためには、 情報の十分な取得利用・円滑な意思疎通が極めて重要であり、障害者による情報の取得利用・意思疎通に係る施策を総合的に推進し、共生社会の実現に資する。
基本理念
障害者による情報の取得利用・意思疎通に係る施策の推進に当たり旨とすべき事項は、
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障害の種類・程度に応じた手段を選択できるようにする。
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日常生活・社会生活を営んでいる地域にかかわらず等しく情報取得等ができるようにする。
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障害者でない者と同一内容の情報を同一時点において取得できるようにする。
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高度情報通信ネットワークの利用・情報通信技術の活用を通じて行う。(デジタル社会)
国や地方公共団体には本法に基づく対応や財源確保を義務づけ、事業者や国民にも協力や理解を深める努力義務を規定しています。本法の成立により、情報アクセシビリティへの対応は、より重要性と緊急性が増したと言える。
Webサイトの閲覧に関する視覚障がい者の声
全盲者
写真ばかりのサイトを読むと画像 画像…としか読まない。
重度視覚障がい者
新規会員登録とかクレジットカードの登録など認証番号を入力するときできなかったりする。
重度視覚障がい者
自分の得たい情報を探すのに時間がかかって嫌だ。 ストレスになる。
重度視覚障がい者
ホームページの読み上げ機能は、スクリーンリーダーの読み上げとダブってしまうので利用できない。
全盲者、重度視覚障がい者
PDFファイルを読むのは極めて難しい。
全盲者
欲しい情報だけ知りたいのであっさりしたサイトが良い。
Webアクセシビリティガイドライン(JIS X 8341-3)の準拠以上に 視覚障がい者にとって「ユーザビリティ」あるWebサイトの提供が重要です!
Webサイトの制作に対する課題
視覚障がい者 | 国及び 地方公共団体 |
---|---|
自分の得たい情報を探すのに時間がかかる。
| 合理的配慮を行う上で具体的な対策が分からない。(障害者差別解消法による視覚障がい者に対する合理的配慮が求められる。) |
欲しい情報だけ知りたいのであっさりしたサイトが良い。 | Webサイトのアクセシビリティ対応は重要であり急務である。 ( 障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法の対応が必要である。) |
PDFファイルを読むのは難しい。 | 手間とコストは、できるかぎり抑えたい。 |
ホームページの読み上げ機能は、スクリーンリーダーの読み上げとダブってしまうので利用できない。 |
視覚障がい者がWebサイトに求める改善点、国、地方公共団体及び一般企業においては情報アクセシビリティにはぜひ積極的に対応したい。でも手間とコストはできる限り抑えたい。そうしたジレンマを抱えていると思います。
耳で聴くWebサイト「読み上げるホームページ」は、情報を取得する側と情報を提供する側、両サイドの課題解決に取り組むことができます。
耳で聴くWebサイトの概要と特長
耳で聴くWebサイトの特長
既存のWebサイトの情報を利用して音声コードUni-Voice付きの別サイトを自動作成するため、
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通常サイトと視覚障がい者向けサイトを無理に混在させる必要がない。
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視覚障がい者向けのWebサイト作成に大きなコストをかけないで済む。これら2つのニーズを同時に満たすことができます。更に、
3.紙の印刷物を電子パンフレットや電子カタログとして音声化することができます。読み上げる電子パンフレット、読み上げる電子カタログとして活用することができます。
耳で聴くWebサイトの作成手順
耳で聴くWebサイトの作成手順
作成は、「既存のホームページ」の音声化の処理と「既存の印刷物」の音声化カタログ化のプロセスとがあります。
「既存のホームページ」の作成手順
1.仕様作成
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対象ホームページの指定
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一定のページのHTML配列の分析
2.Webエンコードシステムに、既存ホームページのテキストを自動送信処理、音声コード及び耳で聴くホームページを自動作成する仕組み
「既存の印刷物の音声化」の作成手順
1.音声コード付き印刷物を電子カタログとして読み上げるホームページに移行
2.音声コードを作成したWordファイルを再利用
3.目次をカテゴリとして検索処理
ここまでの「既存のホームページ」と「既存の印刷物の音声化」の作成が完了した後に
導入テスト、サイト公開、運用ならびに保守をおこないます。
尚、更新情報の自動作成は、スケジュール管理で更新設定しクローラーアシスタント処理によりおこなうことができます。
Webアクセシビリティ比較表
耳で聴くホームページにできるWebサイトやドキュメントの例
耳で聴くWebサイトの費用について
当協会と提携をおこなっているUni-Voice事業企画株式会社へお問合せをお願いします。
尚、費用のガイドラインについてはこちらをご覧ください。